そして、2012年も残すところあと一ヶ月半となりました。
突然ですが、マノス・ウニカスは一カ月間ブログ更新をお休み致します。
お休みを前にして、「何故、染色・縫製技術、デザイン・マーケティング構築の指導支援がマヤ人の貧困救済に繋がるのか?」といった質問が寄せられましたので、なるべく簡潔に書き記しておきたいと思います。
第一に言及すべき事柄は、マヤ人の貧困問題、生活改善問題に触れる時、コンキスタ時代から続いている強者と弱者の関係が生みだす社会構造を無視することはできないということです。
深くは触れませんが、キーワードとして、小作、低賃金、出稼ぎ、飲酒と借金、人件費低減・維持、原価低減、豊かさの維持、教育不足などが挙げられ、根本的に大規模農業以外の地域産業が育ちにくい環境になっているのが現状であり、それ故に尚更、貧困、生活改善には出稼ぎに依存しない、隙間を縫う様な地域新産業構築が必要不可欠となります。
そして、隙間を縫う様な新産業構築には、唯一無二、もしくは希少な内容であり、高付加価値となることが望ましいと考えられます。なぜなら、多くの既存産業には常にライバルがつきまとい出資リスクも高まります。
さて、私達はマヤ人が古くからコツコツと今まで培ってきた伝承の手仕事に着目しました。また、中米に唯一の天然染色研究家が居る事に可能性を見出しました。天然染料となる原料調達の環境優位性を実感しました。そして、ビックマーケットとなる近隣大国が求める自然志向と共に、そこに住む人々のマヤ人に対するある種のあこがれが強くあることを感じ取りました、更に、地元人の篤い情熱に加えて、この地域以外の人々もこの活動に注目し、応援してくれる事を知りました。正に新産業構築の可能性は高いと言わざるを得ません。
そして、前述の事柄を十分に理解した人々、機関は行動を起こしました。
地元婦人グループのおばちゃんたちはお金を出し合って天然染色研修センター建築用の土地を購入しました。在グ日本大使館は建設資金を援助しました。スペイン国のアンダルーサも開設資金を一部援助してくれます。残すところ、そのソフト面を残すのみです。
改めて申すまでも無く、天然染色、縫製技術指導、デザイン、マーケティング構築の指導を通じて、唯一無二な古くて最も新しいブランドを構築して、可能性の高い新産業構築の礎をつくることが、貧困救済、生活改善に直結しているものと信じます。
残すはホニャララ・ソフト面、技術指導・支援活動資金1千万円程の確保と実働です。只今、某団体に申請中ではありますが、事業趣旨を深くご理解頂き、可能な限り早めの援助が頂ける事を祈っております。
さて、画像は婦人グループの指導者的存在エレーナさんの一女、ナクシーちゃんです。
それでは12月中旬まで・・・皆さまお元気で