がーーーん。
莫大な量の発注)を頂戴しました(但し、先生も生徒も完全無料奉仕、儲けなどありません)。本当にできるのでしょうか? 次から次へと追い立てられ気分、研修なのに既に本番という、正に緊張感あふれる展開となってきました。いよいよマゾ的ハイテンションが始まります。
注文を受けたとはいえ、復習週間となった五週目を終了して痛感したことは、
「今まで何を学んできたの?・・・生徒さん」理解力不足。
「むっ?なかなかできる生徒が二人・・・育っているかもしれない」芽が出た。の二点。
大先生は4週目早々、体調を崩して、一足先に首都の実家へ帰還され、助手二人だけによる指導が続いております。幸い生徒さんは元気に学び舎に通い続けておりますが、ものすごいエネルギーが費やされる日々、正直ヘトヘトヨレヨレ気分故、大先生の状況がとても理解できます。
なんの、そんな体に鞭を打ちましょう!!!
さて、前述の感じた事について詳しくお話しします。
理解力不足は基礎学力レベルの低さに大きな問題があると考えます。この度の研修の生徒さんは15歳から30歳までの読み書きができて基礎教育をしっかり受けてきた方が対象になっていますので、以前行なわれたどの研修生と比べても能力的に優位であると考えられますが、それにしても、掛け算、割り算、単位の置き換え、%計算など、大多数ができないため、基礎研修内容について丸暗記をしたとしても、染め糸の量が変わった際など全く応用が利きません。加えて、他者に対する天然染色原料の説明、染色工程、専門用語、暗記しなければならないこと、更に、笑顔で説得力ある説明技術等々、要求は複雑多岐に亘るため、生徒さんは相当な努力、忍耐が必要になってくるのです。
というわけで、小学校低学年程度の算数なども紐解いて教えなければならなくなりました。また、しっかり覚えるために、生徒が先生になる訓練、作業中の天然染色クイズ、理解できない生徒の重点指導等々、実に盛りだくさんメニューとなりました。そして、敵はかれらの携帯電話とおしゃべり。叱る事を良かれとしないマヤ人達にはジョークを交えつつ悟らせるように努力を図りますが、むなしくもソレは更なるおしゃべりを招いてしまうことが多々あるのです。
勿論、教える側にもスペイン語語彙の増量、表現力アップ、忍耐が益々必要となってきておりまして、急造教師の切なさ・・・などと感傷に浸っている場合では無い模様。そして、忘れてはいけません。教えると云う行為で自分の知識がより良い形に整理されることになります。この場は、時間がないなどと愚痴を申さず、とてもありがたいできごとと心から感謝しなければなりません。己の未熟さに喝!
画像は真摯に学ぶ?生徒さんでした。