9月上旬、日本からやってきた旅人に
「カバさんの染色はマヤ人のソレとどう違うの?」と質問されてあれこれ思いついたことはありましたが、「そんなに違いはありませんが細かな部分を比べていくと違いがでてくるでしょう」と、なんとも中途半端な応えをしてしまいました。
そんなことも手伝って、隣村のマヤ人たちの染を再確認してきました。
購入後の糸の前処理ができていません。
原料の量も水の容量も目分量で、まったく図っていません。いつの間にそうなったのでしょう先媒染になってしました。
時間も図らず適当です。洗いがしっかりできていません。
とても雑です。
そして、イタリア人デザイナーがグ国の生地を購入し、サンファンの人から習って染をしていたので仕上がりを観に行きました。
サン・マルコス村、ムラ・ムラ・ムラで、強く染まるはずの染料も随分薄く染まっています。どの様にして行なったのか確認すると、染めたいモノに対する染液の容量が極端に少ないことがわかりました。その他は前述と同様です。それと、まあ可愛そう、手袋をしないので銅媒染を扱っていて手がすっかり荒れています。
そんなわけで、確認しに行った先には適切な方法をアドバイスしてきました。
でも、簡単チャチャチャがすっかり身に着いていて、手間暇かける事をとても面倒くさそうにしていました。また、染液の容量については、たくさん入れて時間が短縮できるから、とのこと。品質無視、効率追求、手間暇かけず、チャチャチャとやってそれなりに染まって、それなりにお金になっているのです。そして、出来上がりもそれなりです。
気持ちは解らないでもないですが、効率と儲けを優先させて適当染めが横行しているのが残念です。経済的貧しさは目先の利益に飛びつきやすくしてしまいます。
そんなこんなで、あまり面白くない話なので 今回限りにしておきましょう。
画像は買って来た糸をそのまま使うわけにはいかないでしょう的画像です。下をご覧ください。ほんのちょっと水に浸けただけでこのPH・・・1.0ではなく11.0です。でも、洗わないのです。