一難去ってまた一難、
木綿摘んで、糸手紡ぎ、後帯機で手織りをして、天然染色手染を施す全手作業ストール製作に関して新たな不安が盛り上がってきました。染で悩んだりサイズで悩んだり様々ですが・・・
問題は織作業です。
染Cavaでは二種類の織を主力としています。一つは手作りなのに作りが奇麗で行儀良いもの、もう一つは手作り感が強くカジュアル感が感じられるもので、どちらも平織りで、シンプルな構造で軽量化を図りました。
前者は「行儀が良い」後者は「手作り感が強い」といってもどちらも織の完成度は高いので「なんとなく違う様な」そんな程度の違いなのですが、AやBタイプをご注文いただいた依頼人には織タイプをどちらか選んでもらっておりまして(Cタイプは前者のみ)そんな確認をしている中で後者の問題が浮上してきたのです・・・
先々先週からお願いしていた手作り感の強いカジュアルタイプ「縦糸二本横糸一本もしくは一本一本の平織り」ストールが一向に仕上がらないので、訪問してあれこれ確認致しますと、「織の途中で何度も糸が切れてしまいなかなか捗らない状況」にあって(見た目は簡単なので職人はすぐそんなの容易い事とやりたがるも後悔することになる)職人が悲鳴をあげていました。
できる人にはできるが、できない人にはできない。更にできる人は少ない。と云う事がよく理解できます。
織職人を増やして製作に取り掛かったことと、時間的制約を設けた事に原因があると考えます。
職人の自信過剰や仕上がりのイメージ違いは想定内の事でもあり現在予約頂いているモノに関しては時間的余裕があることから、今のところ喘ぎながらも楽観視しています。この様なことが起きるのも愉快な現実としておきましょう。また、まだ量産してはいけないという忠告なのかもしれません・・・
でも、見事に出来上がりまして皆さまのお手元に届いたなら、織職人への拍手万雷をお願いしたい気分です。実際には拍手が聞こえてくるはずはないので、そんな皆様にはそんな商品を大いに自慢して頂きたいと思うのです。
明日は届くといいなあ・・・。