8.29.2012

バランス


好きな音楽で例えるならば



メロディーを奏でる人。

和音でメロディーを彩る人。

リズムで和音とメロディーにエネルギーを注ぐ人。

そして、

それを 傍らで受け入れてくれる人。



それぞれがそれぞれに愛と敬意を灌ぐとき

一人でなし得ぬ妙な気持ちよさがある。



サンティアゴ・アティトラン天然染色プロジェクトにも

そんな気持ちよさが あったら いいだろうねえ・・・


そんな気持ちから
 
古き良きエポカ・ジ・オーロの音楽、ショーロをどうぞ!!!
http://www.youtube.com/watch?v=T-XSfBDfNFc&feature=related

8.22.2012

縁とウユニ塩湖


縁とは誠に不思議なものである。
 
遡ること13年前・・・
ボリビア旅行中に知り合い、意気投合し、交流を深めたチャランゴ奏者ダイジート(福田大治氏)との縁が、か細くもありがたく長く続く昨今・・・そして、なんとそのダイジートと縁の深いNY在住の映画監督(このことは後に知ることになった)で、グアテマラ旅行中であったトシさん(松下俊文氏)と隣町のТ字路で偶然知り合い、意気投合し、話が大いに盛り上がったのである。(勝手な思い込みかもしれぬが・・・)

トシさんのテーマはインディヘナなそうな。

そして昨日、映画「パチャママの贈りもの」を鑑賞した。
http://www.youtube.com/watch?v=gPPEbNmel8k

素晴らしい。
の一言に尽きるのであるが・・・そう、興味は次の作品。

「インカの末裔ときたら次はマヤ?」

「ピーンと張り詰めた緊張感の様なものがココに無い、何となくユルイのが気になる。」とのお答えであった。

そして、そのトシさんの感想には 映画を観た後、さらに強く同調することになった。

人の縁も不思議だが、ゆるさも不思議なもの
 

ゆるさ故に何事も一向に捗らないのは事実であるが、そのゆるさがある故にこの地に呼ばれてしまった自分がいて、そんなゆるゆるな地域に、天然染色を主とした地場産業を起こそうとインディヘナと共に喘いでいる。


画像は
映画ロケ地のウユニ塩湖上で、ローカルバスが走り去って行くところを撮影したもの。

「パチャママの贈りもの」機会があれば是非ご覧戴きたい。

8.15.2012

チュクムクだゾウ


チュクムク Chukumuk

自分の机を離れたことの無い地理学者や民俗学者たちに訪ねて頂きたい場所。
そして、天然染色研修センターができる場所。

サンティアゴ・アティトラン市から東北方向へ3km。

故フランス人作家サン=テグジュペリ(1930年にグアテマラに滞留した事実がある)が書いた挿絵「ゾウを飲み込んだボア(蛇)」と形状がシンクロすることから、その因果関係がとかく噂される、そんな不思議シルエットの丘、セロ・デ・オーロの手前に位置する居住区の名前がチュクムックです。
情報提供者:宮本さんのブログ http://karangkurung-blog.cocolog-nifty.com/blog/

 

可愛らしい響きですね! 

その歴史は比較的浅く・・・

・・・200510月上旬に発生したハリケーン・スタンは中米を直撃、様々な地域に多大な被害をもたらし、とりわけ、サティアゴ・アティトラン市の居住区Panabaj(パナバッ)は深刻で、スペイン・アンダルシアの政府機関が中心となった資金・人的援助によって作られた新しい町がチュクムクと呼ばれ、約5000人の人々が生活を営み、今なお町作り進行中・・・となっております。

そんなチュクムクを舞台にして、

天然染色作業排水処理に関するアドバイスを専門家・宮本さん(前述情報提供者)の実際の天然染色作業排水における試験分析及び処理設備の具体案を基にしながら、グ国専門家それぞれとスペイン・アンダルシア援助機関とその調整員、ツトゥヒル族12織物婦人グループの代表者達、市役所職員、天然染色研究家の児嶋先生との間で綿密かつ有意義な打ち合わせがこの度行なわれました。

この度の出来事はチュクムクの歴史を飾る記念すべき素敵な第一歩。

可愛い サン=テグジュペリの挿絵と共にここに記録しておきます。
さて、
この投稿を読んでしまったであろう
自分の机を離れたことの無い地理学者や民俗学者さんたち、そして様々な援助、支援を実践していると自負する人たち・・・」
今にもこの地を自家用機で訪ねてたいと想いませんか?

8.09.2012

背水・排水な会議


vFeria 7 from michitaka sanuki on Vimeo.

さあ、祭りも終わって
天然染色研修センター開設に向けて13日月曜日に会議を行います。

テーマは
天然染色作業を終えた銅媒染液の環境配慮ある、より良い廃液処理方法の確立について
でして・・・。

既に実施済みの天然染色作業上の残留銅実測数値を基に 
天然染色研修センター施設に、それなりの処置を施して、環境負荷を抑えるということについて、専門家、技術者と共に話し合うことになります。 

大まかな説明を致しますと
酸性である媒染液環境を一旦アルカリ性にして、塩化第二鉄を媒介にして
残留銅を取り込んで沈殿させて濾過排除し、上澄みを中和した上で排水処理するということらしく
 

これらの処置により 排水基準濃度0.5mg/L以下となることを目標にしています。

この件について、
素人であるこのカバも様々下調べをしておりますが・・・

天然は何でも素晴らしいという単純さは、些か危険であるということを公言せずにおれません。
  
 
ついでに、加えるならば、何ごとも量を無視するということは とても困ったチャンでして・・・

天然塩?も天然砂糖?も その量次第では毒になるという現実を 
時々、人々は忘れてしまっているように思えてなりません。
まあなにはともあれ、
天然染料を推薦するものとしては こつこついろいろ調べてみましょう!! 
と云って、この度はおさらばすることに致します。

いずれにせよ! 天然染色の魅力は 魔か不思議なもののようです! 

この度の動画はお祭りクライマックス的なそれでござる!!!

8.02.2012

経過記録

終わったと思っていたお祭りは実はまだ続いていたことに気がつきました。
今日が最終日なそうな・・・

さて、天然染色研修センター開設準備状況について、これまでの経過を記録しておきたいと思います。(マノスウニカス視点による)

★20099月、ブログ管理者CAVA遍歴と併せてスタート・・・。
JICAシニアボランティアとして、グアテマラ共和国ソロラ県サンファン・ラ・ラグーナ村(ツトゥヒル族)へ派遣されて、世界市場に通じる手織物品品質向上の一環として、この地域での要望が最も強かった適正な天然染色技術普及に従事。その際、グ国在住40年以上、中米・天然染色研究第一人者である児嶋英雄氏に師事し(ちなみに児嶋先生は2011年度の外務大臣賞を授与されています。)全面的な協力を得る。

★20112
児嶋先生のアイデアを受けた、ソロラ県サンティアゴ・アティトラン市(ツトゥヒル族)の前市長、前市役所、婦人統括グループ・コンソルシオの篤く積極的な働きかけにより、在グ国日本大使館・草の根資金を獲得し「天然染色研修センター」開設計画が具体化。

★20119
天然染色研修センター建設が進む中、活動資金面、運営面、将来設計などのソフト面が不十分であることを知り、具体的な支援プロジェクト立ち上げのために、マノスウニカスの稼働準備開始。

★201112
知人紹介により、環境デザイン事業を主としたRECOというNGOが前面となり、プロジェクト支援及び九州大学環境デザインチームの支援協力が得られる可能性があったことから、RECOメンバーと共にJICA九州に資金援助の相談へ出向き、マノスウニカスのプロジェクトについてプレゼンを行い、支援計画内容に対する高い評価を頂く。一方、時を同じにして、グ国一斉選挙により、サンティアゴ・アティトラン市・市役所体制が一新。旧体制権力を失うことになる。

★20122
在グ国日本大使館に於いて、サンティアゴ・アティトラン市・新市長と新体制スタッフ、児嶋先生、大使館関係者による開設に向けた合同ミーティングが行なわれるも、後に前体制からの引継ぎがまったく無いこと、市役所側の開設準備資金不足を認識することになる。

★20123
いよいよ開設されるとの噂を聞き付けて、マノスウニカス先陣としてCAVA入国。その後、研修センターの建物は完成しているが、水、電気なく、媒染液の排水処理設備設計施工の必要性、道具類確保資金、染料確保資金、運営資金など、準備不足である現実を知る。

★20124
スペインの国際開発協力庁アンダルーサ(直訳)による天然染色研修センター排水処理施設設置に関する資金援助予定がある事を知る。

★20125
施設水確保。婦人グループ・コンソルシオは、研修センター実現に向けて、メンバー全員がこつこつお金を出し合って準備をしていたこれまでの経緯を知る。

★20126
市役所にて天然染色研修センター開設に向けての関係者ミーティング実施。

★20127
婦人グループ・コンソルシオは弛まぬ努力で、イタリアの支援団体より染色に使う備品類、鍋、ガスなどの一部を取得。この間、婦人グループへの縫製技術指導クラスを三度企画するも、場所と電気不足問題などから見合わせ。この間、市役所天然染色作業における媒染液の環境負荷実証見聞テストと分析および対策案を構築。

★2012813日 月曜日
関係者による「環境に適応した排水処理の具体化に関するミーティング」を市役所にて実施予定。

さて、一番最初の画像は2011年2月、児嶋先生の天然染色研修が当該地で五日間行われて、その研修最終日の修了式に臨むため、ハレの正装となるシンタを施す女性たちです。