6.17.2013

刺繍病に藍をこめて

歯周病とはまったく異なる刺繍に関するレポートです。
(洒落ごと御免)

数日前に行った藍染めが、どうやらサンティアゴにおける染織の将来を大きく暗示するベクトルとなっているような気がしてなりません。実は、前回レポート掲載のコチニール染めハンカチも、その一連なのですが、既にソレはと直観を働かせていた方もいらっしゃることでしょう。

話題の重点テーマは「刺繍」。

今正に開設されそでなかなかされない天然研修センターの建物が一年半前に設置されたその場所は、云わずと知れたサンティアゴ・アティトラン。そのご当地工芸品の目玉となっているものは綿密な鳥の刺繍であり、このブログでも紹介しましたが、周囲と比べて質が高く、それを目的に買い付けに来る一部マニアのバイヤーさんも後を絶ちません。

刺繍と言えば、多色な染糸を使いながら衣等にある種の文様を、自在にかつカラフルに縫い表す作業をイメージしますが、今回テーマは白地の布地に予め白糸だけで刺繍を施した単色のモノに天然染色の装いを美しく大人っぽく施そうと云うアイデアの手始め。

なーんだ そんな単純な事? と、思って戴くには些か尚早な出来事。

なぜなら、世の中には染色可能な白糸というだけでもたくさん種類があるわけでして、染まり方は千差万別、染まらない糸が一部混在することも一つの味わいとなるわけで、辛抱強く手間暇かけて行なわなければならない天然染色の世界に、単色の染色と同時に、グラデーションや立体感ある仕上りが期待できる事を示す今回の染上がりとなったわけなのです。 

その藍染めがこの画像! ・・・ サンティアゴ刺繍の将来と直結しますね!



まだほんの手始めですが、大きなヒントを下さったデザイナーの大ちゃん、また、真価を見抜き、適切な御意見を下さったメキシコ在住バイヤーのトモさん、ありがとうございます。

さて、この件については近々、児嶋先生にも報告させて頂くこととして・・・

前回レポートでお知らせした通り、天然染色研究家・児嶋英雄氏の指導による天然染色指導員養成クラス開催に向けて、現地では着々と準備が進んでいます。さて、これからどんな展開が待っている事でしょう・・・。

隣町に引越しして、サンティアゴを客観的に観ることができるのも嬉しいこの頃、朝日が眩しい今朝でした。

2 件のコメント:

  1. タイトル面白くて、かっこいいですね~。
    このハンカチの刺繍と藍染のコンビネーションは何とも言えない洗練された上品さがあり素敵でしたよ。
    サンティアゴの鳥刺繍の単色染めすごく楽しみです!!
    どんな物が出来上がるか、今からワクワクドキドキですね。

    こちらこそ、この度は貴重なお時間をありがとうございました。
    そして、時間を間違えてしまい申し訳ございませんでした!!

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    1. コメントありがとうございます。 刺繍のプロからそんなお話が戴けるとはありがたい限り、これからもよろしくお願いいたします。

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